【子宮筋腫】入院・手術@バンコク病院

日本にいた時から生理痛が重く、渡泰間近になって急に激しい腹痛を感じ、子宮筋腫と診断されました。そして2024年にバンコク病院のソンブーン先生に執刀して頂き、筋腫を切除しました。この記事では手術をするに至った経緯とバンコク病院での入院・手術の記録を残していきます。
手術を受けるまでの経緯
バムルンラード病院での診察
日本で激しい腹痛を感じた経験から、異国(タイ)の地で再度同じ経験をすることへの恐怖から、何らかの治療をしなければならないとは感じていました。しかし、今まで手術をしたことが一度もなく、薬などで散らすことが出来ればと考え、家から一番近いバムルンラード病院を受診しました。
担当医は、Nahathai Paktinun(ナハタイ)先生という女医の先生で不妊治療の有名な先生のようです。
https://discoverinternationalmedicalservice.com/doctors/dr-nahathai-paktinun
とても優しく親身な先生でした。根治には手術が一番とのお話でしたが、手術を避けたいことを伝えると、まずは薬で試して様子を見ましょうとのことで診察を終えました。初回は血液検査、注射と薬を処方して頂きました。詳しい薬や注射の名前は失念してしまいました…
1ヶ月後に再度診察して頂きましたが、注射や薬は私の筋腫には余り効いておらず、治療には手術が最適との判断のため、別の病院で再度診断して頂くことにしました。
バンコク病院への転院
大阪大学医学部を卒業され、日本の医師免許を持っているSomboon Kunathikom(ソンブーン)先生目当てでバンコク病院に転院することに決めました。
https://www.bangkokhospital.com/en/bangkok/doctor/prof-dr-somboon-kunathikom
バンコク病院は駅から離れており、自宅からは激しい渋滞のため、30分〜1時間近く通院に時間が掛かり、やや不便です。ソンブーン先生の診断もナハタイ先生と同様に手術をすることを勧められました。初めての手術、しかもタイでの手術には大きな不安を抱えることになりましたが、最終的には日本人から評判も高く、神の手を持つと言われる?ソンブーン先生の治療を受けられて良かったです。
私にとってソンブーン先生の良かったところは、ざっとこんな感じです。
- 日本に居住歴があり、日本語が堪能。
治療に対する不安点などを、先生に直接日本語で相談出来るのは安心でした。また日本で医療を学んだ先生なので、日本人の感覚を熟知している点も不安の解消に役立ちました。 - 見た目は優しいおじいさん、でも豊富な経験がある。
上にリンクを貼っているように、見た目はとても優しい70代くらいのおじいさん(失礼)です。しかし、患者に媚びることなく、客観的に病状や治療方針を説明して下さったことや、タイの産婦人科学会の会長を務められた確かな実績が手術に対する恐怖心を払拭しました。
タイでの手術を決めた理由
手術を受けるまで、タイの医療がどれほど進歩しているのか分からず、正直なところ不安でした。
国際水準に近いと言われるタイの病院の名医2人どちらにも手術が最終的には必要だと診断されたこと、日本で手術を受けるには一時帰国をして病院を探すことから始めなければならない手間、ソンブーン先生のお人柄等を考えて、バンコク病院で手術を受けることにしました。
バンコク病院での手術・入院体験記
ナハタイ先生の診断時に打ってもらった注射(確かリュープリン注射)は、生理を止めてしまったので、生理が再開してから手術日を決めました。
入院パッケージと費用
手術は腹腔鏡手術で、午前中に手術をする場合は最短で1泊2日の入院が必要とのことです。医師の判断や本人の希望で、入院を延泊することもできます。
私は1泊2日で退院し、費用は約30万バーツ(日本円で約120万円)でした。費用はとても高いように見えますが、会社の補助や加入している生命保険を利用したので、実質的な負担はほぼ無かったです。
手術前日
手術は翌日の午前中からでしたが、特に食事の指定はありませんでした。前日の20:00以降は飲食をしないように指示されたくらいでした。水分も出来るだけ取らないように、との指示が暑いバンコク居住者にとっては辛かったです。
手術当日①手術まで
平日でしたが、初めての手術で不安なため、夫に休みを取ってもらい付き添いをお願いしました。
9:00からの手術でしたが、6:00には病院に到着するよう指示がありました。はじめに手術と入院の事務手続き及びデポジットの支払いを済ませます。事務手続きにはパスポートが必要なので忘れないようにして下さい。
事務手続きが終わったら、入院する部屋へ向かいます。病室は個室で、ホテルの部屋のような作りになっています。窓側には大きなソファーもありました。一度も使用しませんでしたが、食事はルームサービスを取ることも出来るようです。
手術まで時間があるなと流暢に考えていると、看護師さんがいらっしゃって、手術着に着替え点滴を手の甲に刺していきます。何の点滴かはよく分からなかったのですが、点滴が終わらないと手術を始めることは出来ないそうです。初めての手術に対する恐怖と喉の渇きで、時間はゆっくり進むものの、早くこの時間が終わってほしいなと何度も思いました。
点滴が終わるとあっという間で、手術に入る準備を始めます。夫は休暇を取っていたものの、日本側との仕事のやり取りで、これから手術に向かおうとするタイミングで日本の上司と電話をしており、かなり心細くなったことを今でも記憶しています…笑
ストレッチャーで手術室まで運ばれ、ようやくソンブーン先生の登場です。穴を開けるであろう部分にマーカーで印を付けます。正にまな板の鯉状態で、恐怖で張り裂けそうでした。それから優しそうな麻酔科の先生が登場、テキパキと準備を始めたところで記憶が無くなりました。
手術当日②手術後
目を覚ましたのはリカバリー室でした。余りにもお腹が痛いので、側にいた看護師さんに鎮痛薬を入れてもらうようお願いし、少し休んだ後再び個室に戻ります。
夫曰く、手術時間は1時間半〜2時間くらいだったとのことでした。手術明けはお腹の痛みと導尿カテーテルの違和感に苦しみました。麻酔は体質に合わなかったら気持ち悪くなると聞いていたのですが、そのような症状は出なかったのでホッとしました。お腹は空いているものの、食事は流動食で味が本当に無く、少しだけ手を付けるくらいでした。
腹腔鏡手術は、穴を開ける箇所が少ないので、体への負担が少ないのかと思っていましたが、やはりしんどかったです。
看護師さんは2〜3時間おきに巡回に来てくれました。会話は英語かタイ語でしたが、みなさん優しく対応していただき、初日からシャワーを浴びることも出来ました。
退院日
お腹の痛みで寝つきが悪く、寝たり起きたりの繰り返しです。

主治医のソンブーン先生が朝から様子を見に来て、手術内容を説明してくれました。当初の予定通り、子宮筋腫2個とポリープを切除できたようです。一応画像も見せてもらい、良性の腫瘍であると説明を受けました。
まだ、お腹の痛みは続いているものの、傷口の状態を含めて異常はなかったので、手術翌日の午後には退院許可が降りました。また、朝まで流動食でしたが、昼食はようやく固形食になりました。といっても病院食なので、味は余り…だったです。

退院手続きを済ませて、その日の14:00には病院を後にすることが出来ました。1週間程度お腹に痛みや違和感を感じましたが、退院後の診察でも順調に回復していたので、これで治療は終わりました。初手術だったので比較は出来ませんが、迅速な治療だったので術後の回復も早いのではないかと思います。以上がバンコク病院での手術・入院体験記でした。